インスピレーション②
さて、インスピレーションのお話の続きです。
どんな人でも根拠なく、こっちがいいかな~と(横尾忠則的な)Y字路を選んでいることがあると思うけど、私の場合、突然インスピレーションを得た経験で、特に印象深いものがいくつかある。
① 社会人になってから、大学の友人たちと夜の江の島でキャンプをしようと蒲田駅か品川駅だったか忘れちゃったけど、駅のホームで待ち合わせをした。
すると、一人が、特に時間を守るタイプの人が遅れてて来ない。
おかしい。
当時、彼は携帯電話を持っていなかったので、どうやって連絡をしようか、もしかしたら会社から来る予定だから会社に電話をすれば連絡がつくんじゃないか、部署の電話番号なんか知らないよ?この時間に電話を取り次いでくれるかな?そんなことをみんなで話し合っているとき、急に頭が『もや~~』となって、体はそのままそこにあるのに、後頭部だけがみんなから離れていくような感覚があり、その瞬間、その彼が古い木造の駅のベンチに座っているイメージが浮かんだ。
なので、「Tくん、江の島駅で待ち合わせだと勘違いしたんだよ!早く江の島に行こうよ!寂しそうだよ!」と、訝しがるみんなを引き連れて江の島に向かった。
すると、想像した通り、彼は先に江の島駅についていた。
私はホッとして「やっぱりいた~!」と、彼に駆け寄った。すごくうれしかったんだけど、みんなから「キタムラ気持ち悪いよ~~!」と言われた。わたしも何故あのイメージが浮かんだのかおかしいなとは思うけど、結果良かったので別にいいじゃんと。
そんな思い出。
② 結婚して2年目ぐらいのこと(いまから15年ぐらい前かあ・・)元夫から「中野で会社の人とご飯食べにいくことになったから、夕飯いらない」と電話があった。
帰ってきたその顔を見た瞬間、「福しんで『ラーメン餃子セット』食べてきたね?」
と言ったら「なんで分かったの??」とびっくりしているので、「『ラーメン餃子セット』食べてきたような顔をしてたから」と言ったけど、ほんとなんでわかったんだろう?
元夫とはこういうことが結構あった気がするが、これが一番思い出深く、かつ、どうでもいい思い出かもしれない。
③ 3番目はちょっと重いです。
高校のときの友人たちと家呑みをして、一人一人を玄関で見送るとき、バイクで帰る友人とさよならを言って彼女の目を見た瞬間、
「この人、この後、交通事故に遭う」
と、感じた。
でも、普段泊まったりしない人だから引き止められないし、そもそもこれから事故に遭うかもよ?なんてどう説明したらいいのかわからない。どうしよう・・・そんな考えが瞬時に脳裏によぎったのだけど、そのまま見送ってしまった。
そして彼女は本当に事故にあってしまった。
幸い、入院するような大けがではなかったのだけど、彼女には何の落ち度もなく、注意しようもないような状況だったので、とても申し訳なく、歯がゆかった。
私はどうしたら良かったのだろうか・・・?
これに関しては長年考えてきたのだけど、最近になって、
「いつもと違う、強い印象を残す別れ方をすればいいのかも?」
と、思うようになった。
火打石を使うとか、グータッチやハイタッチをするとか、ハグをするとかして、正直に「今日はなんだか心配だから気を付けて帰ってね」と、強めに言う。
まあ、祈りですね。
そんなしょっちゅうあるわけじゃないけどね。いつも強めに挨拶している人たちはどうすりゃいいんだろうねw わからん!!
④ 最後は番外編です。
大学2年の頃、片思いをしていた相手に振られて酷く落ち込んで、部屋で一人、
「あ~~~も~~~~消えてしまいたい~!」
と、考えた瞬間、電話が鳴った。相手は高校時代の友人だった。
「キタムラ?今、何をしていたの?なんかキタムラの声が聴こえた気がして電話したよ」
と、言うので超ビビった。
これはあれだ!芥川龍之介の「歯車」だったかな?あのエッセイの中にあったやつにそっくりだ!「死」の気分が遠くにいる友人に伝わったんだ。こわい!死ぬつもりは全くなかったけど、タイミングが怖くね?!
そして、「そっか、そういうことか!(これは失恋ではなく、単なる勘違いで、本当にどうでもいいことだ。それよりもっともっと大事で素敵な関係が私にはある)」と、瞬時に強く思い、「何をしていたの?」との問いには「えっと~タイカレーを作ってたんだけど、一緒に食べる?」と答えた。私は一瞬、絶句はしたが、返答まで1秒もかかってなかったと思う。
彼女は(何も気が付かずに)すぐにやってきて、二人でタイカレーを食べた。あまりに美味しくてご飯が足りなくなって、冷凍していたご飯を探して解凍してまで食べた。いい思い出だ。幸せだったww
こっちは友人の方がエスパー魔美的だったという話でした。
みんなエスパーなのかしらねww
以上、インスピレーションのお話でした。
思い出したらまた書きますが、これを読んでるみなさんにも印象深いインスピレーションのお話があったら聞いてみたいです。
ではまた。